6月定例宮城県議会閉会
2022.7.5
国のコロナ禍における「原油価格・物価価格高騰等緊急対策」に基づき、物価高騰等に直面する事業者や生活者支援の追加予算もあり、総額約65億円の補正予算議案を可決成立いたしました。そして、池田敬之副知事の人事議案も全会一致にて可決し、5期目を迎える村井知事執行部体制の副知事も2人体制に戻りました。会期は21日間でありました。
また、「緊急事態に関する国会審議を求める意見書」については、共産党と社民党の反対討論がありましたが、私が提案理由説明、会派の政調副会長遠藤隼人議員から賛成討論を行い、東日本大震災の最大被災地である宮城県議会から提出することができました。
さらに、太陽光発電施設設置等に関する条例議案についても、共産党から反対討論があり、会派の政調会長渡辺勝幸議員からの賛成討論を行い、可決し本議会を閉会いたしました。
6月定例会から、本会議の議席番号が変わり、47番最後尾の列に移動致しました。
私を信じ、思いを託していただきました一人一人の県民皆さまを決して忘れることなく、これまでもこれからも、誠実に謙虚に、そして大胆に、行動発言して参ります。
以下、「緊急事態に関する国会審議を求める意見書」提案理由の原文です。
「緊急事態に関する国会審議を求める意見書」について、提出者を代表して、提案理由を説明させていただきます。
新型コロナウイルス感染症は、長きにわたり全国各地で拡大し、今なお国民生活に甚大な影響を及ぼしております。同時にこの間、全国の9割を超える中小企業・小規模事業者などの経営にも深刻な影響を及ぼし、日本経済に大きな打撃を与えております。
医療提供体制についても、感染者の急増によって医療従事者や病床数が不足し、医療崩壊の危機を招きました。命の砦である日本の医療体制が、想定外に脆弱であることを露呈することとなり、国民に大きな不安と衝撃が走りました。さらに近年では、大規模自然災害が全国各地で頻発しており、今後30年以内には高い確率で「首都直下地震」や「南海トラフ地震」の発生も予想されております。これらの状況から、まずは本提案が国や地域、命と生活を守る観点から緊急性の高い重要な提案であることを、ご理解いただきたいと思います。
宮城県は、先の東日本大震災において未曾有の被害を経験いたしました。
道路に積み上げられた震災がれきの撤去が遅れ、燃料も不足していたために、支援物資や医薬品等が思うように届かず、ライフラインも長期間にわたって停止いたしました。また、自治体が被災して行政機能が停止してしまい、このことも復旧活動に遅れをきたした大きな要因となりました。
国としての最大の責務は、国民の命と生活を守ることにあります。
国民は、近年頻発している様々な災害や危機の影響によって、緊急時における国民の命と生活を守るための施策と法整備、さらにはその根拠規定となる憲法の在り方について、国会で早急かつ建設的に議論されることを期待しております。
宮城県としても、国に対して、緊急時の対応に関する憲法の在り方を、建設的かつ広範に議論するとともに、国民的議論を喚起し、さらには、東日本大震災における緊急事態への対応と検証を含めた議論を加速させるよう強く求めるべきであると考えます。
宮城県は、全国の47都道府県の中でも、東日本大震災における歴史的災害の最大被災地であります。津波によって、家族、家、街、仕事を一度に無くし、行政の支援さえも十分に受けられない絶望的な状況の中で、それでも毎日懸命に過ごしていた人々の姿を今も忘れることはできません。このような悲惨な被災経験を持つ宮城県であるからこそ、率先して本意見書を提出することには大きな意義があります。
全国民の喫緊の課題でもある大規模自然災害や感染症に強い社会を創りあげ、県民の命と生活を守る。その覚悟と意思を宮城県議会として国に強く示したいと考えます。
議員各位におかれましては、本意見書に対するご理解とご賛同を賜りますようお願い申しあげ、提案理由の説明といたします。