東京出張
2008.1.24
総務省、公立病院改革懇談会座長
「長隆(おさたかし)」氏のシンポジウムに参加して参りました。
全国で1,000を超える自治体公立病院。
その少なくない経営が危機に瀕しています。
(自治体病院の累積赤字は05年度で1兆7820億円。累積赤字を抱える病院は約8割)
慢性化した赤字構造を抱え、財政難に陥っています。
地方自治体の一般財源からの繰り入れにも限界が近づいてきております。
地域医療を守る要の医師も偏在が著しく、深刻な医療崩壊が進んでいる中、
自治体病院をどのように改革したら良いか?
(もちろん宮城県も例外でありません。)
調査して参りました。
=自治体公立病院の果たすべき役割=
「採算性などの面から民間医療機関による提供が困難な医療を提供すること」
①山間へき地・離島など民間医療機関の立地が困難な過疎地域の一般医療
②救急・小児・周産期・災害・精神などの不採算・特殊部門に関わる医療
③がん・循環器等高度先進医療
④研修の実施等を含む広域的な医師派遣の拠点としての機能
本年度より「財政健全化法」と「公立病院改革ガイドライン」施行されました。
自治体公立病院がなぜ?ここまで酷くなった背景には
・「医師不足による収入の減少」
・「地方自治体の税収の減少や交付税削減による財政の逼迫」
・「診療報酬のマイナス改定」
など挙げられますが、
根源は自治体病院職員の高い給与比率等の高コスト体質が、
自治体病院経営の特徴であります。
民間経営手法の導入は当然であります。
ゆえに、自治体公立病院も「指定管理者制度」・「地方独立行政法人化」などを取り入れ、
一般財源からの繰り入れのないよう努力し続けるのは当たり前であると考えております。
また、上記の公立病院の役割で挙げた通り、私的病院で行わない夜間診療等、
使命感に燃える医師が寝ずに連続2日間勤務し続ける現状もあります。
輪番制に対する補助制度の復活など、
公立病院の負担軽減施策なども講じていかねばなりません。